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『選択課題・ラブラブな二人へ』
お題一覧

拍手お題ログ第2弾、収納!
ケン藤→鬼閻→妹太(学パロ)
(H22.1~H22.5設置分)

【自転車二人乗り】 ケンジ(ケン藤)

【ディープキス】 閻魔(鬼閻)

【勉強を教えてもらう】 太子(妹太)※学パロ






++++++++++




【自転車二人乗り(ケン藤)】


 街灯に照らされ揺れるいびつな影を、車輪で縫い付けるようにゆるやかに走る。

 あ、藤田の背中あったけーな。
 狼の時なんてもっと温かそうだ。なんせ毛皮だし。
 ぴたりと寄り掛かられた温度から、ああ冬なんだなぁなんて思いながら他愛もない会話が生まれては消えて。
 特別なんだって確認できる瞬間は、案外こういう隙間に堂々と落ちていたりする。

「…藤田ってさぁ」
「んー?」
「他のやつと2ケツする時、絶対漕ぐ側だよな。何で?」
「んー…だって、なんか悪いだろ」
「…ほー…俺には悪いとかは感じない、と」
「……ケンジだしなぁ」
「…振り落としてやろうかコノヤロウ」
「わわっ!蛇行するなよ危ないな!転ぶだろ!!」
「俺がそんなヘマするか」
「何だよその自信……ん?あれ?」
「?何だよ」
「いや……そういや、ケンジいつもは後ろに乗る側だよなー、って」
「あー…そうかもなぁ」
「理由とかあんの?」
「だって楽だろ、後ろ」
「……ケンジって時々、清々しくふてぶてしいよな」
「何言ってんだ、ちゃあんと漕ぎ手は選んで乗ってるんだよ俺は。転倒されても嫌だし」
「……まさかお前、いつも俺を後ろに乗せるのは…」
「……藤田だしなぁ」
「なんだよ!俺を信用してないのかよ?!」
「お前の力を信用してるからこそだって!」
「……お前それ馬鹿にしてんだろチクショー!ケンジ降りろ!俺が漕ぐ!!」
「やなこった!」


 教えてやらない。
 本当は、この構図だけはいつだって俺とお前が指定席でいたいだけ。なんて。

(遠慮…なんて線引きのない間柄だとか。
そんな小さな信頼図を再確認しては喜んでる俺を、ふてぶてしいだなんて。
お前は全く酷い奴だよ)


=============

【自転車二人乗り(ケン藤)】

・ケンジが漕ぐのは藤田を乗せた時だけ。
・藤田が後ろに乗るのはケンジの運転だけ。

…だったら甘酸っぱいな、と!(嗚呼青春!!)


=============







【ディープキス(鬼閻)】



 一番最初に、深く深く絡まる口付けを仕掛けたのはオレの方から。

 唐突に、戯れに、けれど多大なる勇気を持って彼の領域へ踏み込んだのだ。


 不意打ちも意地の悪い算段も、仕掛ける分には大好きだし。
 余裕ぶって年上ぶりたかった、っていうのも勿論ある。
 なんせこの世に存在している年期が違うんだから。

 けれど本当は、さ。

 振り回して、焦らせて、困らせて。
 そこから見える仕草や感情から、君の真意を探ろうとしていたんだよ。
 そして、例え返されたものが負を交えた感情だったとしても構わない、と勝手に覚悟を決めて。
 深入りする前に、傷は浅いうちに。先回りして自分を護ろうとしていたんだ。

 本当、なんて狡くて不純で、身勝手な動機。


 ああでも。
 今となってはそんな狡さなんてとても可愛いものだったんだなぁ、なんて思えてしまうのだ。


「…こ…んっの!!…だから…なんでそう…いつも急なんだよっ…!」
「いや……反応が面白いから、つい」


 …というわけで、現実逃避終了。
 目の前の現実をくらくらしながら見据える。


「…ついって君ね……鬼男くん、君、前フリなしのエロいちゅー禁止っ…!」
「…前フリ、ねぇ。アンタがそれを言いますか?」
「うっ……!って、うわ…もうこれ以上は駄目だって!変なスイッチ入るだろっ…!」

 振り回して焦らせて、その結果がこれだよ…!
 いつのまにやら盛大などんでん返し。


「スイッチなんて、僕はもうずいぶん昔から入りっぱなしですけどね?」


 振り回して、先回り。
 そうして今日も君から、理不尽だけど嬉しい誤算。


(…嫌がられたらどうしよう、とか。結構真剣に悩んだオレがほんと馬鹿みたい)
(もうこうなったら、責任もって、果てまでふかぁく絡まってもらっちゃうよ?)
(いっそ心、そのものに)



=============

 閻魔は、諦めが前提にあるエセポジティブキャラなイメージ。
 そんな道化る閻魔の杞憂を、ばっきばっきへし折るのが鬼男くん。
 閻魔を良い意味で裏切って降参させて欲しい。

=============






【勉強を教えてもらう(妹太)】



「まず自分が、どこが解らないのかが分からないんですよ」

 真面目に言い放たれたのは、典型パターンお約束な台詞。

「…なるほど、それは難題だ。じゃあとりあえずこれとこれやってみんしゃい?」

 基本的なことは自力で何とかしてしまう勤勉な妹子の、珍しい弱音。
 私が茶化さずきちんと真面目に受け止めたのは、もちろん下心あってのこと。




「……こう、ですよね?」
「おー正解正解!…うん、公式も覚えてるみたいだし…やっぱり基本はできてるんだよなぁ、お前は頭の回転も早いし」

 かりかりと順調に解を生んでいく妹子のシャーペンが、終盤でぴたりと止まった。

 文系まっしぐらなこの芋は、とてもわかりやすく理数系が苦手。
 そしてそういうタイプが苦戦しがちなのが、テスト後半戦によく現れるこの魔物だ。


「うーん。やっぱり、あとは応用だなぁ」
「……聞きたくもない分野ですね」
「お前は馬鹿正直に正面から戦を申し込むのが敗因だよ。……あのな?ここを最初にこうしてさぁ………」
「…あー…………ああ!!」
「な?コツを一回掴んじゃえばもう大丈夫でおまー」

 数学って意外と簡単だろう?
 にんまり笑ってやると、厭味ですかと睨まれた。

「…まあ、簡単かはともかく…この単位はいけそうです。
有難うございます、流石腐っても干上がっても全国模試上位組ですね!」
「い、いちいち一言も二言も多いよお前…!」

 素直じゃない妹子の褒め言葉は、いつもどこかひん曲がっている。
 なんだよこのねじれ芋め!
 それでもちゃんと眼差しが柔らかいのが分かるから、許しちゃう私も私なんだけどさ。


「……まあいいけどさー。これでお芋のお手製芋弁当食べれるなら安いもんじゃい!」
「あー、はいはいわかってますよ。……こんなのでよければどうぞ」
「ひゃっほい、待ってました!いただきマサシー!!」

 待ちに待った下心に、舌鼓。
 早朝の部室で勉強会、なんて面倒の塊みたいなことを引き受けてやるんだから当然これくらいの見返りがなくてはな!

(実は家での朝ごはんを抜いてまで楽しみにしてたりするのは内緒だ)


「……お手軽な人ですよねー貴方も」
「お手軽くないよ!私、妹子のじゃなきゃここまでしないし……うわぁ卵焼き甘ーい!ウマっ!」
「…………太子」
「うん?」
「さっきの、は。……僕の弁当だから、ですか?それとも……教える相手が僕だから?」
「……ふふん。どっちもだ!」
「……他の奴にも同じこと言ってたら、ただじゃおきませんからね」
「お前こそ」
「僕はそこまでお手軽じゃないですよ」

 朝に似つかわしくない微笑みで、すいっと近付いてくる体温。
 果たしてこれは、どっちへの見返りなんだか。


(下心の向かう先は下心。きっと、お互いにな)


=============

 学パロ!
 理解早男と教え上手のタッグ=無敵。
 妹子の言う『苦手』は他人から見たら厭味にしかきこえないようなレベルです。
(平均ちょい上くらい)

=============


拍手有難うございました!!
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べに釦
性別:
女性
自己紹介:
名:べに釦(べに ぼたん)
性:凹
血:B
誕:聖チョコ祭り前日

・本能のままに生きる20代の社会人(斜怪人?)
・基本的に人見知りチキン
・下手の横好きな文字書き。落描きもする
・マイナー/雑食/熱しにくいが火が点くと一瞬。そして永い
・ギャップもえ。基本的に受けっ子さん溺愛
・好きキャラをいじめ愛でるひねくれ者
・複数CPの絡むとかもう大好物。らぶ!
・設定フェチ。勝手に細かい裏設定を偽造して自家発電

さらに濃ゆい版の詳細は※
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